調子を上げているマンコ 来年のコパ・アメリカに向けての待望論が早くも出始める

2018.05.21 ペルー代表
▲ 所属するウニオン・コメルシオで良好なパフォーマンスを披露しているレイモン・マンコ

先日開幕したペルー国内の前期リーグ。その開幕戦で、ウニオン・コメルシオは勝利を収めて第1節終了時点で首位に立った。レイモン・マンコはゴールとアシストに関与しなかったものの、右サイドの高い位置で3人抜きをするなど、調子の良さをアピールした。これにより、再びマンコに脚光が当たり、ペルー代表復帰論も同時に沸き上がった。

ペルーでも人気選手の一人であるマンコについてよく知る、かつてペルー代表のユースチームを指揮したファン・ホセ・オレ氏は、マンコの今後について次のような展望を示している。
「レイモンは決してピークを過ぎてはいない。まだ全盛期の最中であり、今年のワールドカップには出場できないとしても、来年のコパ・アメリカでペルー代表に復帰する可能性は十分あるだろう」

さらに「レイモンはウニオン・コメルシオで主力として活躍していて、今は充実期と考えられる。彼の才能は代表チームでもきっと輝くはずだ」と付け加えたオレ氏。先月にはノルベルト・ソラーノ氏もマンコ待望論を口にしたばかりで、今後もマンコがウニオン・コメルシオで良好なパフォーマンスを続けるようだと、ペルー国内でマンコを推す声は高まりそうだ。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(27歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。現在はウニオン・コメルシオに所属し、トップ下としてスタメン出場している。

サイドに開いたマンコが圧巻のプレイで3人抜き ウニオン・コメルシオは白星発進

2018.05.19 ペルー1部リーグ 2018
▲ 54分にレイモン・マンコ(赤丸)が右サイドの深い位置から二人の狭い間を突破する瞬間。このあと、ペナルティエリアに接近したところでマンコはもう一人を抜いた

5月18〜20日に行われたペルー1部リーグの前期 第1節。クスコで行われた「ウニオン・コメルシオ×アカデミア・カントラオ」は、ウィリアン・ミンベーラの1ゴール1アシストでウニオン・コメルシオが勝利を収めた。

試合は、優位に試合を進めたウニオン・コメルシオが22分に先制。ウィリアン・ミンベーラのスルーパスでペナルティエリアに達したウィルメル・アギーレが、右足でループシュートを決めた。

ウニオン・コメルシオで不動のレギュラーを獲得している元ペルー代表MFレイモン・マンコは、ゴールやアシストこそなかったものの、攻撃の起点としてフル出場。エンドの替わった後半の54分には、右サイドのエンドライン際でボールをキープしたまま、寄せに来た二人を華麗なフェイントで抜き去り、さらにはもう一人も抜いてペナルティエリアに侵入。シュートを打たずに中央へ送ったパスはゴールに結びつかなかったが、サイドに開いて3人を抜いたマンコは、自身の存在感を観る者にアピールした。

ウニオン・コメルシオはその後、64分にウィリアン・ミンベーラがペナルティエリアの手前から左足を振り抜いてゴールネットを揺らして 2-0 。トルネオ・デ・ベラーノ(夏季リーグ)では最下位に甘んじたチームが、この前期は白星発進を決めて暫定首位に躍り出ている。

ペルー1部リーグ 2018 前期 第1節 (2018/05/19)
ウニオン・コメルシオ 2-0 アカデミア・カントラオ
アンヘル・サムーディオ GK フランコ・トーマス
ハイメ・バスケス
ヘレミ・サラス
エディ・レンテリーア
ダビ・ディアス
DF カルロス・カベージョ
ジミ・バルアン
エルベ・カンボウ
ケルビン・サンチェス
アンヘル・オヘーダ
(ダビ・ディオーセス)
ファン・モラーレス
エドゥアルド・ウリーベ
レイモン・マンコ
ウィリアン・ミンベーラ
(ミゲル・カランサ)
MF ケイビン・パイーコ
(サンドロ・レンヒーフォ)
パウロ・アルバラシン
レアンドロ・マリン
(ギジェルモ・ベルナ)
ディエゴ・ラミーレス
(ヘスス・カスティージョ)
ファビアン・ゴンサーレス
ウィルメル・アギーレ
(ホセ・リベーラ)
FW ジャンフランコ・ラバルテ
ウィルメル・アギーレ 22
ウィリアン・ミンベーラ 64
ゴール
ウィリアン・ミンベーラ イエロー
カード
ワルテル・アリスティサーバル 監督 ギジェルモ・エステベス
主審: カルロス・ビダウーレ・ガルシア
会場: エスタディオ・IPD・デ・ヌエバ・カハマルカ (ヌエバ・カハマルカ)

マンコが口を開いてアピール 「私は準備ができている」とワールドカップ出場を切望

2018.04.19 ペルー代表
▲ メディアの取材に応じた際に自身の準備万端を強調したレイモン・マンコ(右)の思いは、リカルド・ガレカ監督(左)に届くか

ワールドカップ出場を自身の目標としているレイモン・マンコの思いは、日に日に強くなっている。ロシア大会の開幕まで残り2ヵ月未満となった17日、ペルーのテレビ局「Fútbol en América」のインタビューに応じたマンコは、ワールドカップ出場への熱い思いを口にした。

「私は準備ができている。私の体も準備ができているし、準備完了なんだ。ガレカが求める選手像があるのなら、私はAにもBにもなれる」

自身の準備ができている旨を何度も強調したマンコ。11年前に韓国で行われたU-17ワールドカップでは、同世代のコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスよりも高く評価されていて、将来を嘱望されていた逸材だった。2013年8月を最後にペルー代表から遠ざかっているが、代表引退を表明したことはなく、マンコは今もペルー代表への復帰を目指してクラブチームで奮闘している。

ペルー代表のワールドカップメンバー発表は来月。そのとき、リカルド・ガレカ監督の作るリストに「Reimond Manco」の名前はあるのか否か。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(27歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。現在はウニオン・コメルシオに所属し、トップ下としてスタメン出場している。

マンコの代表復帰計画を家族もサポート 妻が監督に夫の代表復帰を求める営業活動も

2018.04.09 ペルー代表
▲ レイモン・マンコ(左)とのツーショット写真に写る妻のリリア・アモレッティさん(右)

ワールドカップに出場するペルー代表への復帰を目指しているレイモン・マンコは今季、所属するウニオン・コメルシオで安定した活躍をみせている。司令塔のポジションでレギュラーを獲得していて、攻撃の起点として実力を発揮している。チームの成績こそ夏季リーグでグループ最下位と低迷しているが、マンコの状態は良い。

そんなマンコのペルー代表復帰は、本人のみならず家族の夢でもある。離婚歴のあるマンコと夫婦になった現在の妻であるリリア・アモレッティさんは夫の健康管理と育児に余念がなく、良妻賢母としても定評があるという。

リリアさんは2年前、マンコとの間に第一子を授かった。だが、年が明けた2017年の初頭にマンコのベネズエラ行きが決まると、リリアさんと息子も帯同。行った先のベネズエラは政情不安が著しく、まともな日常生活を送ることすら難しかったという。リリアさんはのちに、ベネズエラでの生活について「幼い息子のための、おむつやミルクを調達するのにも苦労した」と回顧している。

そんなリリアさんが愛する夫(レイモン・マンコ)のためにとった行動が、現地ペルーで話題になった。なんと、夫の代表復帰とワールドカップ出場を叶えるために、夫をペルー代表に加えるようリカルド・ガレカ監督に直接訴えた。彼女のこの言動に対する、ガレカ監督の反応は何ら報じられていない。

家族総出で代表への復帰に全力を尽くしているマンコファミリア。妻の熱意は、ガレカ監督の心をどこまで揺さぶっただろうか。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(27歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。現在はウニオン・コメルシオに所属し、トップ下としてスタメン出場している。

先制されたウニオン・コメルシオ 同点ゴールを演出したのはキャプテンマンコの左足

2018.03.20 ペルー1部リーグ 2018
▲ 49分に同点ゴールを誘発するシュートを打った元ペルー代表MFレイモン・マンコ(右)は、ゴールを決めたウィルメル・アギーレの頭をなでて祝福

4月6〜9日に行われたペルー1部リーグのトルネオ・デ・ベラーノ 第10節。クスコで行われた「ウニオン・コメルシオ×スポルト・ボーイス」は、同点でタイムアップを迎えた。

先制したのは、敵地に乗り込んだスポルト・ボーイス。30分に左サイドを崩す攻撃から生まれたルーズボールを、ピエーロ・ラットが左足を振り抜いてゴール右隅にシュートを決めた。ウニオン・コメルシオはルーズボールへの対処が遅れて、シュートコースを塞ぐ守備も間に合わなかった。

3連敗中でグループ最下位に沈むウニオン・コメルシオを救うゴールを演出したのは、11年前にU-17ワールドカップで活躍したレイモン・マンコだった。エンドの替わった後半の立ち上がり、中央突破を図ったマンコが前線にボールを渡すと、ウィルメル・アギーレは右足のアウトサイドキックでくさびになってマンコとワンツー。マンコはペナルティアークで苦手な左足のボレーシュートでゴール左隅を狙ったが、ボールはポストに当たって跳ね返った。そのセカンドボールをウィルメル・アギーレがヘディングでゴールに押し込み 1-1 とすると、左腕に黒いキャプテンマークを巻いたマンコは、笑顔でスコアラーを祝福した。

マンコはその後も逆転ゴールを創造しようとして、決定的なラストパスを出す場面もあったが、フィニッシュがゴールには結びつかず。一方、相手に追加点を奪われそうな瞬間もあったが、キーパーのファインセーブなどでピンチを切り抜けた。

今やウニオン・コメルシオにとって欠かせないキャプテンでもあるレイモン・マンコ。同点ゴールを演出したこの日の活躍も、リカルド・ガレカ監督の目には届いているだろうか。

ペルー1部リーグ 2018 トルネオ・デ・ベラーノ 第10節 (2018/03/20)
ウニオン・コメルシオ 1-1 スポルト・ボーイス
アンヘル・サムーディオ GK ダニエル・フェレイラ
デイネル・オルドニェス
ヘレミ・サラス
クリスティアン・ダビラ
ヘスス・ラバナル
DF マヌエル・テハーダ
エミリアーノ・シウッチ
アンディ・レアテギ
ネリーニョ・キーナ
アンヘル・オヘーダ
(ファン・ワルデマール)
エディ・レンテリーア
ミゲル・カランサ
レイモン・マンコ
ホセ・リベーラ
(レイ・ゴメス)
MF カルロス・ディエス
ジョシマール・バルガス
(ファン・ゴンサーレス)
ピエーロ・ラット
(マリオ・カズマ・タジマ・ロペス)
ジョニエル・モンターニョ
ダミアン・イスモデス
(アロン・トーレス)
ウィルメル・アギーレ
(クリスティアン・ボガード)
FW マキシミリアーノ・ベラスコ
ウィルメル・アギーレ 49 ゴール 30 ピエーロ・ラット
ファン・ワルデマール イエロー
カード
ファン・ゴンサーレス
ダミアン・イスモデス
ファン・ワルデマール レッド
カード
ファン・ゴンサーレス
ワルテル・アリスティサバル 監督 ニルトン・ガルセス (代行)
主審: ディエゴ・ミルコ・アーロ・スエルド
会場: エスタディオ・IPD (ヌエバ・カハマルカ)

気を吐いたマンコは個人技でゴール創造も、ゆるゆるの最終ラインが大量5失点と崩壊

2018.03.20 ペルー1部リーグ 2018
▲ 開始5分にロングシュートで先制のゴールを決めたフリオ・ランダウリ(中央)を祝福するレアル・ガルシラッソのチームメイト

3月20〜21日に行われたペルー1部リーグのトルネオ・デ・ベラーノ 第5節。クスコで行われた「レアル・ガルシラッソ×ウニオン・コメルシオ」は、レアル・ガルシラッソが快勝した。

観客はまばらでガラガラのスタンドを背に行われた試合は、レアル・ガルシラッソが5分に先制。左サイドにいたフリオ・ランダウリが思い切って左足を振り抜くと、ボールはニアサイドのゴールポストとキーパーの間をすり抜けてゴールに吸い込まれた。

レイモン・マンコを擁するウニオン・コメルシオの最終ラインには締まりがなく、23分にはジョニー・ビダーレスに右足のトゥーキックでシュートを決められると、32分にはセットプレイで相手のマークを簡単に外したことにより失点。さらにエンドの替わった後半の立ち上がりには、左サイドのスローインから相手のダイレクトパスに翻弄されると、イバン・サンティランがペナルティエリアの外からバナナシュートを決められ、ウニオン・コメルシオは4点差を追いかける形になった。

▲ 67分にレイモン・マンコ(27番)がキーパー(23番)とカバーに戻ってきた選手をフェイントで振り切る瞬間

この絶望的な状況で気を吐いたのは、ペルー代表への復帰と悲願のワールドカップ出場を目指すレイモン・マンコだった。67分に中盤からのフィードで最終ラインへ抜け出したマンコは、ファーストタッチのフェイントで飛び出したキーパーを抜き去ってカバーに戻ってきた選手もフェイントで振り切ると、冷静に持ち直したボールを右足でゴールに蹴り込んだ。マンコは喜ぶ素振りも見せずに、ゴールに入ったボールを拾って駆け足で自陣へと戻っていった。

ウニオン・コメルシオは89分にPKでさらに1点を返して2点差に詰め寄ったが、それでも最終ラインは最後まで緩いままで、90分にセットプレイからあっさりとゴールを許し、勝負を決する5点目を相手に献上してしまった。

グループの最下位に沈むウニオン・コメルシオは、マンコを擁する攻撃陣が好調なのに対し、ここ2試合で9失点の守備は至急対応すべき改善点である。

ペルー1部リーグ 2018 トルネオ・デ・ベラーノ 第5節 (2018/03/20)
レアル・ガルシラッソ 5-2 ウニオン・コメルシオ
ディエゴ・モラーレス GK ルイス・アラウーホ
ホセ・ベラスケス
ランプロス・コントジャンニス
ファン・ロハス
イバン・サンティラン
DF ハイメ・バスケス
ジョナタン・セグーラ
コーイチ・アパレシード
ダビ・ディアス
ジャン・トラゴダーラ
ルイス・ガルシア
(ジャン・ピエール・アルチンブー)
フリオ・ランダウリ
(アレハンデル・レカロス)
アルフレード・ラムーア
ジョニー・ビダーレス
(ルイス・アクイ)
MF エディ・レンテリーア
(アンヘル・オヘーダ)
ファン・モラーレス
ウィルメル・アギーレ
(ミゲル・カランサ)
ウィリアン・ミンベーラ
ディエゴ・マジョーラ FW レイモン・マンコ
クリスティアン・ボガード
フリオ・ランダウリ 05
ジョニー・ビダーレス 23
ジャン・トラゴダーラ 32
イバン・サンティラン 49
ジャン・トラゴダーラ 90
ゴール 67 レイモン・マンコ
89 クリスティアン・ボガード (PK)
ルイス・ガルシア イエロー
カード
ハイメ・バルデス
アンヘル・オヘーダ
アビーリオ・メネーセス 監督 ワルテル・アリスティサバル

会場: エスタディオ・インカ・ガルシラッソ・デ・ラ・ベガ (クスコ)

これがマンコの風邪予防 冷えるクスコのホテルで開いて閉じてまた開いて体温調節

2018.03.19 ペルー1部リーグ 2018

▲ クスコのホテルで寒さ対策と称して行った独特な体操を自身のInstagramにアップしたレイモン・マンコ

レアル・ガルシラッソとのアウェイ戦を控えた19日、ウニオン・コメルシオが宿泊したクスコのホテルで、元ペルー代表MFレイモン・マンコが独特なダンスを披露した。

富士山の九合目に近い標高にあるこの日のクスコは最高気温こそ14度あるが、17時には8度まで低下。極寒とはいわずとも、試合が行われる翌日の20時には、さらに冷え込むことが予想されている。それを受けて、レイモン・マンコは宿泊先のホテルで風邪予防に余念がない。

マンコは両手を上げて両脚を開くと、飛び跳ねながら両手と両脚を開いては閉じて、また開いて…の動作を繰り返した。その様子を、自身のInstagramアカウントに投稿したマンコは、「クスコの寒さに早くから慣れないと」とのコメントを添えつつも「Jajajajaja(ハハハハハ…)」と笑いを表す文字列も記載。マンコ自身もこの動画をネタ感覚で投稿したとも推測できるが、この投稿には250以上の「いいね!」がついた他、ペルー国内のメディアで記事にもなった。

ちなみに、ウニオン・コメルシオはこの翌日の試合で大敗。しかし、オリジナル体操の効果があったのか、マンコは後半にゴールを決めて存在感を示した。

マンコのフリーキックから先制も… 後半の大量失点でウニオン・コメルシオは逆転負け

2018.03.15 ペルー1部リーグ 2018
▲ 前半に先制ゴールをアシストしたレイモン・マンコ(左)

3月13〜15日に行われたペルー1部リーグのトルネオ・デ・ベラーノ 第8節。ヌエバ・カハマルカで行われた「ウニオン・コメルシオ×スポルト・ウアンカージョ」は、敵地に乗り込んだスポルト・ウアンカージョが逆転勝利を収めた。

先制したのはウニオン・コメルシオで、24分にレイモン・マンコのフリーキックをジョナタン・セグーラが頭でゴールに押し込んだ。

ところがウニオン・コメルシオはリードを守りきれず、36分にマルシオ・バルベルデに直接フリーキックを決められて同点にされた。

後半はスポルト・ウアンカージョがゴールを重ねる。まずは59分、先制点を挙げたマルシオ・バルベルデが左サイドをドリブルで駆け上がってクロスを上げると、カルロス・ノイマンのヘディングによるゴールをお膳立て。さらに65分にはマルシオ・バルベルデがペナルティエリアで二人の狭い間を突破してシュートを決めて、バルベルデは2ゴール1アシストの大活躍をみせた。

後半のアディショナルタイムには途中出場のチャベス・モンサルボがドリブルでゆっくり進むと、ペナルティエリアで二人の間を割って、飛び出してきたキーパーをあざ笑うかのようなループシュートを決めてトドメを刺した。

ウニオン・コメルシオは守備の脆さを露呈して4点も取られたが、ペルー代表への復帰を目指しているレイモン・マンコは得意のフリーキックで1アシストを記録した。マンコのフリーキックは、リカルド・ガレカ監督の目に届いただろうか。

ペルー1部リーグ 2018 トルネオ・デ・ベラーノ 第8節 (2018/03/15)
ウニオン・コメルシオ 1-4 スポルト・ウアンカージョ
ルイス・アラウーホ GK ジョエル・ピント
セーサル・ルイス
ジョナタン・セグーラ
コーイチ・アパレシード
ダビ・ディアス
DF セバスティアン・ロハス
リチャール・サリナス
ロドリーゴ・コロンボ
マヌエル・コラーレス
アンヘル・オヘーダ
ファン・モラーレス
ミゲル・カランサ
(アルマンド・ポロ)
レイモン・マンコ
ウィリアン・ミンベーラ
MF マルシオ・バルベルデ
(リカルド・サルセード)
アルフレード・ロハス
モイセス・ベラスケス
マルコス・リウージャ
ビクトル・ペーニャ
(カルロス・ジャイルシーニョ)
ウィルメル・アギーレ FW カルロス・ノイマン
(チャルレ・モンサウボ)
ジョナタン・セグーラ 24 ゴール 36 マルシオ・バルベルデ
59 カルロス・ノイマン
65 マルシオ・バルベルデ
90+1 チャベス・モンサルボ
ウィリアン・ミンベーラ
セーサル・ルイス
イエロー
カード
カルロス・ノイマン
アルフレード・ロハス
ワルテル・アリスティサバル 監督 マルセーロ・グリオーニ
主審: ジョバーニ・ギジェルモ・ケベード
会場: エスタディオ IPD (ヌエバ・カハマルカ)

代表監督がマンコを称賛 ワールドカップへの扉がまだ開いていることにマンコは興奮

2018.03.08 ペルー代表
▲ ペルー代表のリカルド・ガレカ監督(左)とレイモン・マンコ(右)

マンコがワールドカップへ行ける可能性はどれほどなのか。7日、ペルー代表のリカルド・ガレカ監督がレイモン・マンコについて言及し、同選手の才能とパフォーマンスを絶賛した。

ペルー代表では先日、テクニカルアシスタントコーチを務めているノルベルト・ソラーノ氏がマンコ待望論を口にしたばかりで、同氏の発言に感化されたかのようにガレカ監督がマンコについて初めて言及した。

「マンコの最大の魅力は、あふれる才能だ。そして年齢も選手として理想的な27歳でもある。我々はキャリアを追ってきて、今はマンコが成熟の段階にあるとみている。昔は感情的になる面もあったが、今は精神的にも落ち着いている」

ラジオ・カピタルのインタビューで語ったガレカ監督の発言からは、マンコが高く評価されていることがわかる。そして同監督は、マンコをペルー代表に招集する可能性について次のように述べた。

「彼はペルー出身だから、二重国籍(マンコは幼少期に住んでいたベネズエラの国籍も有している)については気にしていない。重要なのは彼がペルー代表のために貢献することだ」

▲ 17歳の頃はペルー代表を背負って立つ若手のホープと評されていたレイモン・マンコ (写真は2012年以前のもの)

ペルー代表の扉はマンコにも開かれていることを示唆するコメントを、ガレカ監督は残した。これらの発言をペルー国内のメディアが一斉に報じると、その事実を知ったマンコは代表に復帰できるかもしれないことと、ワールドカップに出場できるかもしれないことに興奮を抑えきれない様子だ。

「自分の今いる環境と取り組んでいる練習が正しい方を向いていることを確信できた。私を勇気づけてくれたガレカ監督に感謝している」

そして、マンコは数年前にあった私生活のゴタゴタは過去のことで、現在は家族と平和な時間を過ごせていることを強調。
「今に至るまでには相当な時間を要した。離婚も経験したし、ベネズエラでは政情不安から家族に心配をかけた。でも今は妻と子どもたちといっしょに平和な私生活を送れているよ。人間だから時には誤った方へ歩くこともあるけれど、軌道修正する時間がしっかりあれば問題は解決できるはずさ」

一方では、再びヨーロッパのチームでプレイすることと、ペルー代表に復帰してワールドカップに出ることが当面の目標であることを強調したマンコ。もしも願いが叶うなら…2018年はマンコにとって特別な一年になりそうだ。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(27歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。現在はウニオン・コメルシオに所属し、トップ下としてスタメン出場している。

“身内”からもマンコ待望論 「彼は非常に才能にあふれ、おもしろい可能性を秘めている」

2018.03.05 ペルー代表
▲ 地元メディアの取材に応じた元ペルー代表MFノルベルト・ソラーノ氏。2015年からはペルー代表でテクニカルアシスタントコーチを務めている

ペルー代表の“身内”に、レイモン・マンコの代表復帰を主張している人物がいる。元ペルー代表MFで、現在はペルー代表のテクニカルアシスタントコーチを務めているノルベルト・ソラーノ氏だ。

現役時代にニューカッスル・ユナイテッド(イングランド)などで活躍し、現在は43歳になったソラーノ氏は、ロシアでのワールドカップではペルー代表に新たな力が必要との見解を示し、具体的な戦力として27歳のレイモン・マンコと26歳のアレハンドロ・オーベルの二人を挙げた。

「ワールドカップ出場が選手のモチベーションになることは歓迎すべきだし、今年はすべてのペルー人選手に門戸が開かれている。私はまずレイモン・マンコに言及しよう。この男(マンコ)は非常に才能にあふれ、おもしろい可能性を秘めている。彼が代表に復帰しても決して驚くことではない」

ソラーノ氏は、マンコのポテンシャルを高く評価していて、今年の国内リーグでのパフォーマンスにも満足しているという。それだけでなく、マンコが最後にペルー代表で出場した2013年8月の親善試合(vs韓国戦)のことも覚えていると述べた。

マンコの他では、名門アリアンサ・リマでプレイするアレハンドロ・オーベルについても「代表で見てみたい選手」と興味を示したソラーノ氏は、仮に今年のワールドカップに出られなかったとしても、その先の代表で招集される可能性について含みを持たせた。

「最終的な決定はガレカ(監督)にあり、もしかしたら彼らは現時点で代表に呼ばれないかもしれないが、翌年にはコパ・アメリカもあるからいずれ必要な存在になるだろう」

マンコとオーベルの二人については現時点でも代表に呼ぶことを推奨しているソラーノ氏の思いは、リカルド・ガレカ監督との間にどれほどの乖離があるのか。そして、二人はロシア大会に出場する機会に恵まれるのか。

◆ ノルベルト・ソラーノ

本名:
ノルベルト・アルビーノ・ソラーノ・トドコ
生年月日:
1974年12月12日生まれ(4歳)
出身:
ペルー(カヤオ)
身長:
175cm
ポジション:
ミッドフィルダー

1993年にスポルティン・クリスタルの下部組織からトップチームに昇格したが、レギュラーを獲得したのは出戻りの1994年からで、同年からペルー代表にも招集されるように。イングランドのプレミアリーグで長く活躍し、キャリアのピークは1998年から6シーズン在籍したニューカッスル・ユナイテッドで、233試合に出場して38ゴールをマークした。2012年に現役引退。2015年からはリカルド・ガレカ監督の下でペルー代表のテクニカルアシスタントコーチを務めている。

ペルー国内で沸き上がるマンコ待望論 「なぜマンコでなくシウーチョを招集したのか」

2018.03.05 ペルー代表
▲ 21歳で初めてペルー代表に招集されたロベルト・シウーチョ

3月3日、リカルド・ガレカ監督は同月下旬に予定されている国際親善試合に臨むペルー代表メンバー26人を発表。その中にレイモン・マンコの名前がなかったことに異を唱えるジャーナリストが、国内メディアに記事を寄稿した。そのタイトルは
【なぜガレカは、マンコでなくシウーチョを招集したのか】

ペルーのスポーツサイト「depor.com」に寄稿されたアルトゥーロ・レジェス氏のコラムには、レイモン・マンコが招集されず、21歳のロベルト・シウーチョが招集されたことへの疑問が綴られている。

「ガレカ監督が発表した最新のペルー代表メンバーについた暗黙の価値は、将来ワールドカップへの出場も約束されたものだろう。選ばれた26人は尊敬すべき選手ばかりだが、明日を築くには確たる基盤が必要。その哲学に基づくと、ロベルト・シウーチョの招集は果たして適切なのか」

「今のマンコは、再び代表に戻っても観る者を興奮させるだけのコンディションにある。ウニオン・コメルシオでレギュラーを得たことでマンコのパフォーマンスは安定し、その才能を発揮できることも証明した。マンコにはワールドカップへの明確な目標があるし、実際に彼の右足は“詩”であり続けている。攻撃の起点となるパスにアシスト、右ウイング、そして司令塔として機能するだけでなく、ゴールを決めるフリーキックの技術もある。21歳のシウーチョに同じだけの才能を見いだせるかと問えば、答えはすぐに出るだろう」

▲ 久しくペルー代表に招集されていない27歳のレイモン・マンコ (写真はUTC時代のもの)

「技術の裏付けはなく経験豊富でもないが、それでもガレカ監督に呼ばれたシウーチョにはスタミナがある。長く走れる点は彼の長所であり、武器になる。ガレカはそこを評価したのだろう」

「最後に、シウーチョが代表メンバーとしてロシアへ行く可能性はほとんどない。その理由には、厳しい競争があるからだ。アンドレ・カリージョやエディソン・フローレス、パオロ・ウルタード、アンディ・ポロといった不動の中盤に取って代わるだけの何かをアピールしなければならない。シウーチョがワールドカップに出られるまでには多くの試練が待っている」

レイモン・マンコもロベルト・シウーチョもペルーの国内リーグでプレイしていて、ポジションも似ているが、今季における両者の違いはひとつ。ゴールだ。得意の右足で直接フリーキックを決めている前者とは対照的に、後者はまだゴールを決めていない。寄稿したアルトゥーロ・レジェス氏は、大舞台で最後にものをいうのは経験値として「なぜマンコでなくシウーチョを招集したのか?」と、代表監督の人選に疑問を投げかけている。同氏が国際舞台で観たいのは、マンコだ。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(27歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。現在はウニオン・コメルシオに所属し、トップ下としてスタメン出場している。

ガレカの眼中にマンコは不在… ワールドカップのメンバーはこの26人から絞り込みか

2018.03.05 ペルー代表
▲ チームの順位上昇を目指して気を引き締めている元ペルー代表MFレイモン・マンコ

FPF(ペルーサッカー連盟)は4日、3月末に行われる国際親善試合に臨む代表メンバー26人を発表した。リカルド・ガレカ監督が26人に直接電話をかけたとのことで、そのうち19人が国外のクラブチームに所属する選手という構成になった。

ペルー代表は3月23日にクロアチア代表と、27日にはアイスランド代表と親善試合を行う予定になっていて、今回のメンバー発表はこの2試合のためのメンバー。しかしワールドカップが間近に迫っていることから、今回呼ばれた26人の大半がそのままロシア大会のメンバーとなる可能性が高いとみられる。

ペルー代表で長年不動のセンターフォワードとして君臨しているパオロ・ゲレーロの名前がないのは、同選手が薬物使用疑惑の制裁により出場停止処分の真っ只中にあるからで、処分が解かれる5月3日以降にはガレカ監督がペルー代表に招集するのは確実とみられている。ワールドカップのメンバーは、今回の26人+ゲレーロから厳選することになりそうだ。

一方、ペルーの一部メディアで名前の挙がっていた、アレクシ・ゴメス(24歳)とレイモン・マンコ(27歳)の名前は今回の招集リストになかった。この2人のワールドカップ出場は厳しいとする見方が大勢だ。

3月下旬の国際親善試合に臨むペルー代表メンバー26人は、下記の通り。

選手名 年齢 所属クラブ ()内は外国
GK アレハンドロ・ドゥアルテ 23 サン・マルティン
カルロス・カセダ 26 デポルティーボ・ムニシパル
ホセ・カルバージョ 32 UTC
DF アルベルト・ロドリゲス 33 アトレティコ・ジュニオール (コロンビア)
アルド・コルソ 28 ウニベルシターリオ
アンデルソン・サンタマリア 26 プエブラ (メキシコ)
ミゲル・アラウーホ 23 アリアンサ・リマ
ミゲル・トラウコ 25 フラメンゴ (ブラジル)
クリスティアン・ラモス 29 ベラクルス (メキシコ)
ルイス・アドビンクラ 27 ロボス・デ・ラ・BUAP (メキシコ)
ニルソン・ロジョーラ 23 FBCメルガール
ルイス・アブラン 22 ベレス・サルスフィエール (アルゼンチン)
MF パオロ・ウルタード 29 ビットーリア・ギマリャエス (ポルトガル)
クリスティアン・クエバ 26 サンパウロ (ブラジル)
レナート・タピア 22 フェイエノールト (オランダ)
アンディ・ポロ 23 ポートランド・ティンバーズ (米国)
セルヒオ・ペーニャ 22 グラナダ (スペイン)
ジョシマール・ジョトゥン 27 オーランド・シティ (米国)
エディソン・フローレス 23 オールボー (デンマーク)
ペドロ・アキーノ 22 ロボス・デ・ラ・BUAP (メキシコ)
クリスティアン・ベナベンテ 23 シャルルロワSC (ベルギー)
ロベルト・シウーチョ 21 ウニベルシターリオ
FW ベト・ダ・シルバ 21 アルヘンティノス・ジュニオルス (アルゼンチン)
ジェフェルソン・ファルファン 33 ロコモティフ・モスクワ (ロシア)
ラウール・ルイディアス 27 モナルカス・モレーリア (メキシコ)
アンドレ・カリージョ 26 ワトフォード (イングランド)