コパ・アメリカが開幕した日に、マンコが動いた。元ペルー代表MFレイモン・マンコは14日、クスコをホームタウンとするレアル・ガルシラッソとの契約解除に合意した旨を、自身の Instagram に投稿した。
ペルー代表への復帰を目指しているマンコは、今年の1月14日にさらなる飛躍を目指してレアル・ガルシラッソと契約。加入当時にチームを率いていたチリ人のエクトル・タピア監督(当時)は、マンコを気に入っていて積極的にスタメンで起用。同監督の期待に応えるかのように、マンコはリベルタドーレスのグループリーグ予備戦で推定飛距離約50mのスーパーロングシュートを決めるなど、クスコで順調なスタートを切っていた。
▼ 2019年1月29日にマンコが決めた約50mのスーパーロングシュート
ところが、リベルタドーレス敗退を受けて監督がペルー人のファン・レイノーソ監督に代わると、マンコの置かれている状況も一変。スタメンで遣われなくなったマンコは、ベンチスタートの日が増えて、後半途中からの出場が目立った。マンコの遣い方について記者から問われたレイノーソ監督は「コンディションが悪ければ最初からマンコを使うわけにはいかない。彼は70分以上試合に出ていられないだろ? プロ選手ならば心身ともに整えてもらいたい」とマンコを突き放すようなコメントを残すほどだった。
昨年所属していたウニオン・コメルシオでのパフォーマンスと比較すると、物足りなさは否めず、かつマンコはレイノーソ監督との関係が悪かったのだった。
レアル・ガルシラッソ入団からちょうど5ヶ月後にある6月14日にレアル・ガルシラッソを去ることになったマンコは、サポーターに向けて感謝の言葉を並べた。
「残念ながらこの時期に退団することになったが、私はレアル・ガルシラッソとそのサポーターに感謝している。美しいクスコの街と人々はとても温かく、私はクスコに来られたことを嬉しく思っていた。ありがとう。これは別れではなく、いつか訪れる再会の約束だよ」
マンコは移籍先を探すことになったが、すでにペルー国内から3つのクラブチームがオファーを出しているという。ペルーのスポーツサイト「Libero」によれば、古巣ウニオン・コメルシオのほか、スポルト・ボーイス、ビナシオナルの3チームとのこと。
コパ・アメリカは来年も開催予定で、マンコは代表復帰と来年の出場を目指して新天地を検討することになった。
◆ レイモン・マンコ
- 本名:
- レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
- 生年月日:
- 1990年8月23日生まれ(28歳)
- 出身:
- ペルー(ルリン)
- 身長:
- 172cm
- ポジション:
- ミッドフィルダー
17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はレアル・ガルシラッソに所属し、ボランチやサイドハーフで活躍している。