アナ・マンコさんも追悼 「私に台本を送ってくれた初めての人」 「私が必要と言ってくれた」

2020.12.03 ベネズエラの芸能界

▲ アナ・マンコさんも師と仰ぐ一人だったアルキメデス・リベーロ氏。生前は「ベネズエラのメロドラマのドン」として名を馳せた

12月2日、キューバ出身のドラマプロデューサーであるアルキメデス・リベーロ氏が、アメリカのマイアミで亡くなった。91歳だった。

生前「ベネズエラのメロドラマのドン」として名を馳せたリベーロ氏は、キューバ西部のピナル・デル・リオ出身だが、ドラマ・映画界でのキャリアはベネズエラでスタート。以降、半世紀以上にわたって俳優、映画監督、メロドラマプロデューサーとマルチに活躍。1954年にベネズエラで定住してから制作したラジオドラマ「〜死の女神〜マルティン・バリエンテ」は、歴史に残る大作で多くのベネズエラ人を魅了した。晩年はアメリカに渡り、マイアミで過ごしていた。

ベネズエラ出身で現在はアメリカ在住のアナ・マンコさんもまた、故人を師と仰ぐ一人。アナ・マンコさんは、生前のリベーロ氏との思い出を次のように明かしている。

「アルキメデスは、私の自宅に台本を送ってくれた初めての人でした。彼は私に台本を読むように話し、『気に入ったら演じてくれ』と言ってきました。政情不安が顕著だった当時の東ヨーロッパの人々に元気を与えるために、私が必要と言ってくれたのです」

「彼の仕事っぷりは素晴らしかったわ。彼は私をスターにしてくれたの!」

生前、キューバとベネズエラの両方でラジオ、テレビを問わず多くのメロドラマを輩出したリベーロ氏は、死してもなおアナ・マンコさんの心の中で生き続ける。

◆ アナ・カリーナ・マンコ

本名:
アナ・カリーナ・マンコ・グスマン
生年月日:
1967年12月17日生まれ(53歳)
出身:
ベネズエラ(首都カラカス)
最終学歴:
サンタマリア大学、ベネズエラ中央大学
配偶者:
ビセンテ・イグナシオ・ペレス
子ども:
ディミトリ・ニコラス・ペレス・マンコ(息子)
アレクサ・カテリーナ・ペレス・マンコ(娘)
職業:
女優、モデル、声優、弁護士
twitter:
@akmanco
Instagram:
anakarinamanco
公式サイト:
anakarinamanco.com

4人兄弟の末っ子で、母は1960年代にラジオ番組のパーソナリティとして活躍したノルマ・テレーサ・マンコ・グスマンさん。13歳で舞台役者となったが、一旦芸能界から離れて17歳に復帰すると、複数の映画やドラマなどで主役や脇役を熱演した。1995年には当時の恋人ルイス・フェルナンド・キンテーロさんを旅客機墜落事故により失う不幸に遭遇したことで、1年間の休養を余儀なくされた。2002年5月25日に31歳でビセンテ・イグナシオ・ペレスさんと結婚して、二人の子どもに恵まれた。現在は米国のマイアミで家族と暮らしている。