マンコの嘆き 「サッカーができないことが、いかに寂しいかなんて簡単に表現できない」

2020.05.14 リーガ1 (ペルー1部リーグ) 2020

▲ 試合終了後にアルゼンチン代表MFイグナシオ・フェルナンデスにユニフォーム交換を迫ったレイモン・マンコ(左) (※写真は2020年3月11日のもの)

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックにより、ペルーでは国内リーグ、国内カップ戦、そして国際大会のリベルタドーレスとスダメリカーナなどすべての公式戦が開催延期を強いられている。デポルティーボ・ビナシオナルに所属するレイモン・マンコは、この由々しき事態を嘆いている。

ペルーでは14日までで感染者数は8万人を突破し、感染による死亡者数は2,267に上っていて、一日あたりの新たな感染者数は断続的に最高記録を更新し、14日の感染者数は過去最高の4,298を記録した。感染状況が下降線を見せていない現状で、サッカーを再開することは不可能な情勢である。

公式戦ができなくなって2ヵ月が経ち、サッカーができない現状についてマンコが口を開いた。

「サッカーができないこと、サッカーを観られないことが、いかに寂しいかなんて簡単に表現できない」

そんなマンコは先日、アリアンサ・リマ時代のユニフォームやスパイクなどを競売にかけて900ソレス(日本円で約28,000円)の資金を捻出した。ペルーの平均月収は1,441ソレス(日本円で約44,800円)である点を踏まえれば、そこそこの売り上げとなった。オークションで得たお金は、COVID-19による経済危機に瀕する国民のために全額寄付される。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(29歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はレアル・ガルシラッソに加入したが、新監督との確執や起用法への不満などからわずか5ヶ月間で退団。同年7月にスポルト・ボーイスに加入してチームの1部残留に貢献した。