マンコとチームの目標達成 勝って1部残留を決めたマンコは試合後に涙で頬を濡らす

2019.11.24 リーガ1 (ペルー1部リーグ) 2019

▲ 最終節で勝って自力での1部残留が決まり、チームのマスコット的存在のリカルド“アグイタ”ルナ氏と抱き合って涙で頬を濡らすレイモン・マンコ(右)

11月24日に行われたリーガ1(ペルー1部リーグ)の後期 第17節。ウアンカージョで行われた「スポルト・ウアンカージョ vs スポルト・ボーイス」は、スポルト・ボーイスが接戦を制した。

勝てばもちろん、引き分け以下でもウニオン・コメルシオの結果次第で1部残留を決められるスポルト・ボーイスは、前半は守備に割く時間が長かったが、キーパーのファインセーブにも助けられて無失点でハーフタイムを迎えた。

後半、先制点を生み出したのはレイモン・マンコのトリッキーな足技からだった。54分、右サイドに開いたマンコがサイドライン際で二人のプレッシャーを受けながらもヒールキックでスルーパスを出すと、フレディ・オンコイがドリブルで仕掛ける振りをして左へボールを送った。トラップしたジャン・カルロス・トラゴダーラがペナルティエリアの手前で右足を振り抜くと、ウルグアイ人DFルイス・マルドナードのつま先に当たって少しだけ軌道が変わり、ファーサイドから最終ラインの裏へ飛び出たホスエー・エレーラが右足でゴールに蹴り込んだ。

ゴールが決まると、ホスエー・エレーラに折り重なるようにして喜ぶイレブンを尻目に、得点の起点となるヒールキックを披露したマンコはベンチ前へ駆け出してスタッフと抱き合いゴールを喜んだ。

▲ 最終節で勝って自力での1部残留が決まり、両手を膝に当てて涙をこみ上げるレイモン・マンコ(右)に寄り添う、チームのマスコット的存在のリカルド“アグイタ”ルナ氏

スポルト・ボーイスは終盤にシミュレーションによる退場者を出して数的不利に陥ったものの、相手の攻撃をしのいでリードを守り抜いた。そして、マンコは86分までプレイした。

タイムアップの笛が鳴ってスポルト・ボーイスの1部残留が確定すると、マンコは涙で頬を濡らすほど残留の喜びに浸った。そして、チームのマスコット的存在であるリカルド“アグイタ”ルナ氏と抱き合うときにも、マンコの頬は涙で濡れていた。

前期で最下位に低迷したスポルト・ボーイスに後期の開幕前に加入したマンコは、兼ねてからチームの1部残留を目標にすると公言していて、「スポルト・ボーイスを残留させることができれば、ペルー代表復帰の道も開ける」と述べてきた。目標を達成した今、マンコは2020年のペルー代表復帰に胸を膨らませているが、マンコの活躍をリカルド・ガレカ監督はどう評価しているのだろうか。

リーガ1(ペルー1部リーグ) 2019 後期 第17節 (2019/11/24)
スポルト・ウアンカージョ 0-1 スポルト・ボーイス
エデル・エルモーサ GK ジョナタン・メディーナ
マヌエル・コラーレス
ルイス・マルドナード
(ミルトン・ベニーテス)
カルロス・カラーサ
(ジョー・マルティネス)
リチャール・サリナス
DF マヌエル・テハーダ
アダン・バルビン
ペドロ・ガルシア
マルシオ・バルベルデ
ホルヘ・バサン
(ビクトル・ペーニャ)
リカルド・サルセード
マルコス・リウージャ
MF ジャン・カルロス・トラゴダーラ
クラウディオ・トレホン
フレディ・オンコイ
レイモン・マンコ
(サムエル・ピネード)
ヘスス・チャベス
カルロス・ネウマン
カルロス・ロス
FW セバスティアン・ペンコ
(エリック・ロッシ)
ホスエー・エレーラ
(エドゥアルド・ウリーベ)
ゴール 54 ホスエー・エレーラ
マルコス・リウージャ イエロー
カード
セバスティアン・ペンコ
ヘスス・チャベス
クラウディオ・トレホン
レッド
カード
クラウディオ・トレホン
カルロス・ラマチョッティ 監督 マルセーロ・ビバス
主審: ミゲル・サンティバーニェス
会場: エスタディオ・ウアンカージョ (ウアンカージョ)

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(29歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はスポルト・ウアンカージョに加入したが、新監督との確執や起用法への不満などからわずか5ヶ月間で退団した。