マンコの脳裏に焼き付いている欧州時代の記憶 「マスチェラーノに突き飛ばされた」

2021.12.18 UEFAチャンピオンズリーグ 2008-2009

▲ 2008〜2009年にオランダの名門PSVアイントホーフェンに所属していた頃のレイモン・マンコ

マンコが、若き頃の思い出を語った。PSVアイントホーフェン(オランダ)に移籍して一年目の2008年に初出場した、UEFAチャンピオンズリーグでの話だ。

PSVといえば、過去には(当時ブラジル代表だった)ホマーリオやホナウド、そして(ペルー代表FW)ジェフェルソン・ファルファンなど数々の南米選手が、ビッグクラブ移籍への足掛かりにしたオランダの名門。現在は母国ペルーのクラブチームを渡り歩いている31歳のレイモン・マンコも、2007年のU-17南米選手権で最高の選手と称されて翌2008年にはPSVに移籍した。若きマンコがこれから飛躍を遂げるはずの一年目だった。

マンコは、2008年10月1日に行われたUEFAチャンピオンズリーグの「PSV vs リヴァプール」に80分から途中出場。この日がチャンピオンズリーグでのデビュー戦となったマンコは、まずキックオフの前に対戦相手のベンチ要員を確認して驚いたと振り返った。

「私が欧州での選手生活で最もよく覚えているのは、チャンピオンズリーグでのデビューとなったリヴァプール戦。あの日のリヴァプールは主力を温存していて、ベンチにはシャビ・アロンソやスティーヴン・ジェラード、ルイス・スアーレスがいたんだ。プレイステーションで遊んでいるような気分だったよ」

そしてマンコは、1-3 の2点ビハインドで迎えた80分に、(当時エクアドル代表MF)エディソン・メンデスとの交代で途中出場。マンコの脳裏には、試合での思い出も鮮明に焼き付いている。

「ハビエル・マスチェラーノに突き飛ばされたね。私が最初にボールに触れたときだったことも覚えているよ。試合後には彼(マスチェラーノ)とシャツ交換もしたね」

当時はコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスよりも高い評価を受けていたマンコだったが、その後マンコが“先輩方”のように飛躍することはなかった。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(31歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はレアル・ガルシラッソに加入したが、新監督との確執や起用法への不満などからわずか5ヶ月間で退団。同年7月にスポルト・ボーイスに加入してチームの1部残留に貢献した。2020年は前年王者のデポルティーボ・アリアンサ・ウニベルシダーに移籍してリベルタドーレスにも出場したが、COVID-19のパンデミックによる中断期間中に首脳陣と対立して退団。アトレティコ・グラウへ移籍したが、チームを残留には導けなかった。2021年にはアリアンサ・ウニベルシダーに加入したが、こちらでもチームを残留には導けず。元ペルー代表。