元U-17ペルー代表MFレイモン・マンコに昨年、ベネズエラ代表から連絡があったことがわかった。マンコ自身の告白によって明らかになった。
マンコによれば、連絡を寄せたベネズエラ代表の人物はテクニカルディレクターのロドリーゴ・ピニョン氏で、ベネズエラ代表に選手として強力してもらえないかというものだった。
「昨年、ベネズエラの代表チームから電話の着信があった。ベネズエラ代表としてプレイしてくれないかというものだったが、私はペルー代表に復帰して国際舞台に出たいから、ベネズエラからの提案は承諾しなかった。ベネズエラのためにプレイするつもりはないんだ。ペルーのために全力を尽くしたいから」
FIFAには選手が複数の国の代表チームで活動することを禁ずる原則があるが、公式戦に出場していない場合はそれに該当しない。マンコは過去にペルーのU-17とU-20代表に招集されて公式戦にも出場したが、A代表で出場した3試合はすべて親善試合で、A代表での公式戦出場はまだない。このため、今後ベネズエラのA代表選手として公式戦に出場することは、FIFAの規定に反しない。しかも、ペルーの首都リマで生まれたものの、2歳から8歳までをベネズエラ国内で過ごしたマンコは、ベネズエラ国籍も有しているため、ベネズエラ代表として公式戦に出場する上での弊害は何もないのだ。ベネズエラ代表は、そこに目をつけてマンコを狙ったと思われる。
「ベネズエラのマンコ」になれる可能性を蹴ったマンコは、引き続き「ペルーのマンコ」として返り咲くことを目標にしている。当の本人は、スポルト・ボーイスの1部残留に貢献することこそ、自身のペルー代表復帰の足掛かりとなると認識している。
◆ レイモン・マンコ
- 本名:
- レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
- 生年月日:
- 1990年8月23日生まれ(29歳)
- 出身:
- ペルー(ルリン)
- 身長:
- 172cm
- ポジション:
- ミッドフィルダー
17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はスポルト・ボーイスに加入したが、新監督との確執や起用法への不満などからわずか5ヶ月間で退団した。