マンコが若き後輩たちの体たらくに苦言 国内のリザーブリーグのあり方にも言及

2025.02.05 リーガ1(ペルー1部リーグ) 2025
▲ 元ペルー代表MFレイモン・マンコは今年のU-20南米選手権で4連敗を喫した“若き後輩たち”に苦言を呈した

ペルー代表の未来を担う次世代選手に向けて、マンコが口を開いた。

U-20ペルー代表は、今年の1〜2月にベネズエラで開催されているU-20南米選手権に参加したが、グループステージで4連敗を喫し最下位で早々に敗退となってしまった。他の4チーム(ウルグアイ、パラグアイ、チリ、ベネズエラ)が勝ち点6以上でひしめき合ったのを尻目に、ペルーだけが勝ち点0と蚊帳の外だった。

そんな“ふがいない後輩たち”の姿勢に物申さずにいられなかったのが、34歳の元ペルー代表MFレイモン・マンコ。マンコの目には、今年のU-20代表選手の試合に臨む態度が我慢ならない様子。勝利への意欲と熱意の欠如がチームのパフォーマンスを低下させたとしつつ、マンコの批判の矛先はU-20代表を率いたコーチ陣にも向けられた。

「南米の大会である世代が低迷すると特定の選手を責める傾向にあるが、批判される対象はコーチだ」

「代表のユニフォームに袖を通す選手個々にも責任はある。国を代表しているという責任感やハングリー精神が足りてない」

マンコが苦言を呈する背景には、近年の若手選手が若くして高い給料をもらいながらプロ生活を過ごしていることもあるという。

「選手たちは非常に早くから大金を稼いでいるが、その反面この世代の選手が南米の大会に出場するにつけ彼らのハングリー精神を彼らから感じ取ることができずにいる」

「私がユースの代表を観ていて戦う意志を感じた最後の世代はジャン・デサ、エルナン・イノストローサ、ヨルディ・レイナ(いずれも現在31歳)の世代。彼らはワールドカップ出場を感じさせるものを持っていたが、彼らも加齢とともに熱意やハングリー精神が薄れていった」

また、マンコはペルー国内のリザーブリーグでの競争力低下も、ユース代表世代の成長を阻害していると持論を展開。

「昨年のリザーブリーグはどのくらいの期間だったか。4〜5ヵ月くらいか? その程度しか戦わない子どもたちが、将来年間60試合以上を戦うトップリーグでどうやって適応できるというのか。トレーニングでは競争はできない。真剣勝負の場を増やさなければ」

マンコは、ペルー国内におけるエージェント(代理人)のマネジメント力不足にも言及。彼らの腐敗が若き才能の未来を閉ざしていると批判した。ペルー代表の将来を明るいものにするためには、現状の徹底的な反省と見直し、アプローチの変更が必要だと結論づけた。

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(34歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はレアル・ガルシラッソに加入したが、新監督との確執や起用法への不満などからわずか5ヶ月間で退団。同年7月にスポルト・ボーイスに加入してチームの1部残留に貢献した。2020年は前年王者のデポルティーボ・アリアンサ・ウニベルシダーに移籍してリベルタドーレスにも出場したが、COVID-19のパンデミックによる中断期間中に首脳陣と対立して退団。アトレティコ・グラウへ移籍したが、チームを残留には導けなかった。2021年にはアリアンサ・ウニベルシダーに加入したが、こちらでもチームを残留には導けず。2022年はキャリア初の2部リーグに舞台を移したが、半年足らずでサントス・デ・ナスカを退団。同年7月にファン・アウリッチに加入して、チームの残留には貢献した。2023年は7人制サッカーに活躍の場を移し、2024年にはウニオン・コメルシオと契約したが、負傷により試合に出られず契約を終了。同年8月に同国2部のカルロス・ステインと契約した。元ペルー代表。