COVID-19(新型コロナウイルス感染症)により3月上旬以降中断していたリーガ1(ペルー1部リーグ)が、8月7日に再開した。ところが、再開を飾るべき「アカデミア・カントラオ vs ウニベルシターリオ・デポルテス」の試合後に、ウニベルシターリオの一部サポーターがスタジアム近辺で発煙筒を炊くなど暴徒化。これがCOVID-19の感染予防策に反しているとして、8日と9日に行われる予定だった前期第7節の残り試合がすべて延期となるハプニングに見舞われた。
突然の決定に対して不満を隠せないのが、アトレティコ・グラウの一員となっているレイモン・マンコ。マンコは、顕著な不快感を以て再開直後の中断・延期に思うところをぶちまけている。
「自分自身をサッカーファンと称している怠け者、無能者、犯罪者の群れにとってサッカーとは一体何なのか。そして、なぜ彼らは破壊行動に及ぶのか。ストリップ、インp**** (下品な表現のため規制)」
上記のようなコメントを一旦は instagram に投稿したマンコだったが、数時間後には当該の投稿を削除した。
マンコの主張はさておき、今回の混乱を受けてペルー国内ではリーガ1の実施を取りやめようとする政府の動きも出ている。IPD(ペルースポーツ研究所)の会長は「暴動が起こらない保証がない限り、公式戦の再開は許可できない」とご立腹で、ペルー国内で結果を出したい選手にとっては穏やかでない日々が続きそうだ。
◆ レイモン・マンコ
- 本名:
- レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
- 生年月日:
- 1990年8月23日生まれ(29歳)
- 出身:
- ペルー(ルリン)
- 身長:
- 172cm
- ポジション:
- ミッドフィルダー
17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はレアル・ガルシラッソに加入したが、新監督との確執や起用法への不満などからわずか5ヶ月間で退団。同年7月にスポルト・ボーイスに加入してチームの1部残留に貢献した。2020年は前年王者のデポルティーボ・ビナシオナルに移籍してリベルタドーレスにも出場したが、COVID-19のパンデミックによる中断期間中に首脳陣と対立して退団。アトレティコ・グラウへ活躍の場を移している。元ペルー代表。