入りそうで入らなかったマンコのフリーキック ドリブルで2人を抜いても味方がシュートを外す

2019.10.27 リーガ1 (ペルー1部リーグ) 2019

▲ プレースキッカーとしてだけでなく、ドリブル突破でも見せ場を作ったレイモン・マンコ(中央)は、攻撃の起点としてフル出場

10月25〜28日に行われたリーガ1(ペルー1部リーグ)の後期 第13節。トルヒージョで行われた「カルロス A. マヌッチ vs スポルト・ボーイス」は、残留を目指しているスポルト・ボーイスが終了直前に追いつかれて勝ち点3を取りこぼす結果となった。

スタンドに空席が目立つ中で行われた試合は、8分にスポルト・ボーイスが決定機を演出。しかしレイモン・マンコのコーナーキックに合わせたセバスティアン・ペンコのヘディングシュートは枠を捕らえるも、キーパーに寸前でクリアされた。24分に直接フリーキックで相手ゴールを脅かしたマンコは、43分にはセンターライン付近でボールを持つや否やドリブルで前進して、狭いところを強引に突進して2人を抜きペナルティエリアまで達すると、途中出場のホスエ・エレーラに優しいパス。ホスエ・エレーラのシュートが浮いてしまったためアシストを記録できなかったが、マンコは躍動感にあふれる動きでチームにリズムを与えていた。

一方、カルロス A. マヌッチは前半の終了間際にセバスティアン・ペンコの顔面に肘打ちをしたアルゼンチン人のホアキン・レンシナスに、レッドカードが出されて数的不利に陥った。これでマンコ擁するスポルト・ボーイスは数的有利を得た。

0-0 で迎えた後半、スポルト・ボーイスは71分に先制。中盤から送られた浮き球のパスをホスエ・エレーラがペナルティエリアの右側でトラップすると、バウンドするボールに合わせて左足でグラウンダーのクロスを供給。ゴールエリアに駆け込んだマヌエル・テハーダが右足でゴールに押し込んだ。

スポルト・ボーイスには追加点の絶好機があった。79分にマンコが右足で直接フリーキックを放ったが、壁を越えてカーブしたボールはキーパーが指先で触れると、ポストの内側に当たってゴールライン際を転がって逆サイドに流れてしまい、ゴールには入らなかった。ここでマンコのフリーキックが決まらなかったことが、のちに結果を左右する遠因となる。

後半のアディショナルタイムは5分設けられ、スポルト・ボーイスはタイムアップまでに失点を防ぎきれなかった。92分、右サイドからオスマル・ノローニャがペナルティエリアにパスを出して、トラップしたジャンカルロ・ペーニャがマークを振り切りながら右足でシュートを打つと、キーパーが弾いたボールをジャン・ピエーレ・フエンテスが右足のハーフボレーでゴールネットに突き刺した。

勝ちきれなかったスポルト・ボーイスは、勝ち点を2失ったようなもの。マンコの動きは上々だったが、チームは最終節まで残留争いを強いられそうな様相である。

リーガ1(ペルー1部リーグ) 2019 後期 第12節 (2019/10/27)
カルロス A. マヌッチ 1-1 スポルト・ボーイス
マヌエル・エレーディア GK ジョナタン・メディーナ
カミーロ・ヒメーネス
ホアキン・レンシナス
ジャンカルロ・ペーニャ
ケビン・モレーノ
DF マヌエル・テハーダ
パオロ・デ・ラ・アーサ
アダン・バルビン
ペドロ・ガルシア
ホアオ・ビジャマリン
ジャン・ピエーレ・フエンテス
ベンハミン・ウビエマ
(ルイス・アレハンドロ・ラモス)
リカルド・ラゴス
(ディエゴ・マニセーロ)
MF ジャン・カルロス・トラゴダーラ
ルイス・マガジャネス
(フレディ・オンコイ)
レイモン・マンコ
ヘスス・チャベス
(ルイス・ペラルタ)
ジュニオール・ロス
(ホスエ・エレーラ)
オスマル・ノローニャ
レリ・フェルナンデス
(アンドレス・ロペス)
FW セバスティアン・ペンコ
ジャン・ピエーレ・フエンテス 90+2 ゴール 71 マヌエル・テハーダ
クラウディオ・トレホン
レイモン・マンコ
イエロー
カード
ジャミル・オリーバ
ホセ・ルハン
サウール・サラス
サンデイ・アフォラビ
ホアキン・レンシナス レッド
カード
パブロ・ペイラーノ 監督 マルセーロ・ビバス
主審: ビクトル・カリージョ
会場: エスタディオ・マンシーチェ (トルヒージョ)

◆ レイモン・マンコ

本名:
レイモン・オランヘル・マンコ・アルバラシン
生年月日:
1990年8月23日生まれ(29歳)
出身:
ペルー(ルリン)
身長:
172cm
ポジション:
ミッドフィルダー

17歳だった2007に名門アリアンサ・リマでデビューすると、同年にはU-17ワールドカップにも出場して3ゴールをマークし、一躍脚光を浴びた。18歳の若さでオランダの名門PSVアイントホーフェンに移籍したが、1年半でペルーに戻った。その後は国内外で移籍を繰り返していて、やがてペルー代表にも招集されなくなっている。ウニオン・コメルシオで復調すると、2019年はスポルト・ボーイスに加入したが、新監督との確執や起用法への不満などからわずか5ヶ月間で退団した。