抱えた犬に腕を嚙まれた選手がゴール 試合後に「幸運の咬傷」と乙な表現

2014.10.26 コパ・スウ・フロンテイラ 2014
▲ ピッチに乱入した犬を抱きかかえてピッチサイドへと駆け出すサンパウロ・ガウーショのドゥドゥ

26日にブラジルで行われたカップ戦において微笑ましい出来事があった。試合中に抱えた犬に腕を噛まれた選手がその後にゴールを決めて、自身を噛んだ犬のことをさも“幸運の主”であるかのように表現した。

舞台は、ブラジル南部リオ・グランジ・ド・スウ州リオ・グランジのエスタジオ・アウド・ダプッゾ。コパ・スウ・フロンテイラの第14ラウンド「サンパウロ・ガウーショ vs ファホウピーリャ」の後半に起こった。

一匹の犬が突然ピッチに乱入し、主審の足元で止まるとキョロキョロと周囲を眺めていた。すると、サンパウロ・ガウーショの11番MFドゥドゥが走って犬に近づいて、背後からおもむろに犬を抱え上げてピッチサイドに駆け出した。このときサンパウロ・ガウーショは 1-2 で負けていたため、余計なことで試合が中断することをドゥドゥは避けたかったのだという。

抱えられた犬もじっとはしていなかった。自身を抱えるドゥドゥの右腕でバタバタすると、ドゥドゥの左腕に噛みついて抵抗。しかしドゥドゥは噛まれても犬を振り落とさずに、噛んだ犬の頭を平手打ちで注意しながらピッチサイドへ走っていった。ドゥドゥはピッチの外で犬をそっと降ろして、すぐにピッチへと戻っていった。犬はその後スタッフらによって保護された。

犬に腕を噛まれたドゥドゥはその後、70分に前線でパスを受けてペナルティエリアに入ると、左足でボールをすくい上げてファーサイドのゴールネットを揺らすループシュートを決めた。ドゥドゥのゴールによって逆転したサンパウロ・ガウーショが 3-2 でファホウピーリャを破り、準決勝進出を果たした。

試合後、ドゥドゥは試合中に犬に腕を噛まれた件について twitter でコメント。噛んだ犬を恨むことなく「幸運の咬傷」と表現した。犬に噛まれたことが自分にゴールをもたらしてくれたという乙な見解を示した。

コパ・スウ・フロンテイラ 2014 第14ラウンド (2014/10/26)
サンパウロ・ガウーショ 3-0 ファホウピーリャ
ギリェルミ 24
レオ 67
ドゥドゥ 70
ゴール 31 ブルーノ・ハチーニョ
50 リーマ
トキーニョ 監督 ジェベルトン・ドゥアルチ
主審: フランシスコ・ソアーレス・ジーアス
会場: エスタジオ・アウド・ダプッゾ (リオ・グランジ)