投げ込まれた便器が頭部を直撃 観戦に訪れていた26歳の男性が即死

2014.05.03 ブラジル全国選手権 セリエB(2部) 2014
▲ 投げ込まれた便器が頭部を直撃して死亡した26歳のパウロ・ヒカルド・ゴメス・ダ・シウバさん。白い布を被せられた遺体の周囲には、粉砕した便器の破片が散乱している

ブラジル北東部のヘシフィで2日、試合後に発生した暴動でスタジアムを訪れていた観客が死亡。亡くなった男性は4日にヘシフィ市内で埋葬されることがわかった。

事件はヘシフィのエスタジオ・ド・アフダォンで発生。「サンタ・クルス vs パラナー」の試合が終わった午後11時過ぎにスタジアムの外でサポーター同士が衝突した。両チームのサポーターが路上で言い争っていた次の瞬間、上空から人の密集するところに便器が落下。不運なことに一人の男性の頭部を直撃した便器は、アスファルトに落ちて粉々になった。倒れた男性は即死だった。死因は頭蓋骨損傷ならびに脳挫傷とのこと。

亡くなったのは26歳のパウロ・ヒカルド・ゴメス・ダ・シウバさんで、パラナーの応援でアフダォンを訪れていた。同氏の家族は「息子は殺された。どんな理由があろうと絶対に許されることではなく、犯人には厳罰が科されるべきだ。そしてクラブチーム(サンタクルス)と行政(ヘシフィ市、ペルナンブーコ州)にも責任を求めていく」と憤りをあらわにした。

今回の事件についてはブラジル国内でも怒りと失望の反応が大勢を占めていて、「うんざり!」「人の頭上めがけて便器を投げ落とすなんて悪魔の所業だ」など事件を起こした側を批判するメッセージやツイートが異口同音に飛び交っている。

今回の事件が発生したアフダォンはワールドカップの会場(アレーナ・ペルナンブーコ)とは異なるスタジアムだが、今回の事件が街のイメージやワールドカップに悪影響を及ぼすことが懸念されている。